今をときめくまちのあの人に会いに行く ボリューム30

吉岡 寿大さん

海田中学校1年生

小学2年生で出会ったスケートボードでプロになる日を夢見て

初めてスケートボードに出会ったのは、小学2年生の時でした。小学1年生のゴールデンウイークに宮崎県に遊びに行き、父の友人の勧めでサーフィンに挑戦。難しいと聞いていたけれど、うまく波に乗ることができ、すぐに夢中になりました。その父の友人に譲ってもらったサーフボードで、島根県の浜田へ波乗りに。冬は寒くてできないので残念に思っていたところ、サーフショップの人に「それならスケボーやってみたら」と勧められたのがきっかけです。板の上に横乗りになる共通点があるためかコツがつかみやすく、今度はスケートボードに熱中するようになりました。家の近くに海田スケートパークがあったことで、学校から帰ると真っ直ぐにパークに向かい、日が暮れるまで毎日練習に精を出しました。家族の応援もあり、その後ホームとなるスケートパーク『DLS (Dead Loss Skate)』などにも連れて行ってくれるようになりました。いつしか僕の中で「スケートボードでプロになりたい」という気持ちが芽生え、あるときDLSのオーナーさんにその思いを打ち明けました。自身の師であるオーナーさんからは、「それなら大会に出たらいいよ」と。それからどんな大会があるのかなどを教えていただきました。

大会出場で学んだ努力することの大切さ

スケートボードコンテストの初参加は、イオンモール広島祇園で開催された「FLAKE CUP」。小学3年生のときにチャレンジしました。大会に出るということをあまりよくわかっていなかった僕は、ただひたすらに緊張。さらに「スケートボードは格好良い方がいい」と思い込み、ヘルメットやパッド（肘当て）などの装着を怠って競技に挑んだのです。結果は惨敗。おまけに怪我までするという、情けないおまけ付きでした。「基礎はおろそかにしてはいけない」。そう強く感じ、そこからは安全装備に気を配り、格好良さよりも丁寧な基礎練習を繰り返すようになりました。師であるDLSのオーナーさんからも、「まずはあいさつなど、競技をする者としての礼儀や姿勢を大切にしよう。それからメンタルトレーニング。すぐに大技を決めようとするんじゃなく、まずはコツコツ地盤を作って技にトライして。一度確実に技を自分のものにすると恐怖心に勝てるから」とアドバイスをいただきました。さらにもう一つ約束したのが、「学校の勉強をおろそかにしないこと」。あらゆるスポーツは一度の怪我で競技人生が絶たれてしまう場合があります。「スケートボードと同じように勉強にも打ち込んで、複数の選択肢が持てるように」という言葉に納得し、学校の課題を必ず終わらせてから練習へ行くようにしています。そんな日々を重ねる中で次第にスケートボードも上達し、小学5年生で参加した地方大会のオープンクラスで3位、キッズクラスで優勝というダブル快挙を収めることができました。

家族や指導者、地域の人に見守られて

今年8月に開催された「AJSA2023中四国アマチュアサーキット」では、念願叶って表彰台へ。準優勝を獲得した僕は、今は10月に開催される全国大会へ向けて猛特訓の真っ只中です。この大会では、上位8位以上がプロヘと昇格できるのです。同じく表彰台へと上がったのは、広島出身の高校生の人たち。きっと皆、同じように練習に励んでいる最中だと思います。ライバルではあるけれど、競技を通して多くの仲間ができました。大会では皆で励まし合ったりと、切磋琢磨しています。さらに、地方の大会がある時は、そこでくらす競技仲間の家に泊めてもらうこともあります。スケートボードをしていなければ、そんなすてきな仲間に出会うことはできませんでした。また、自分から話しかけたりする姿勢も、スケートボードを通じて育まれたものだと思います。そして、そんなだいじなスケートボードを長く続けていられるのは、応援してくれる家族やDLSのオーナー、一緒に滑ってくれる仲間のお陰です。日々練習している海田スケートパークでは、近所の人や犬の散歩をしている人が声をかけてくれたり、学校の友人が通りかかって声援を送ってくれたりと、とても励まされています。周りにいるたくさんの人たちにもらった力を自分のエネルギーに変えて、全国大会で全力を尽くします！

MY Favorite 海田のお気に入り

海田スケートパーク

お気に入りは、ほぼ毎日通っているスケートパーク。大人子ども関係なく皆でスケートボードに夢中になり、気づいたら色々な人と仲良くなれます。草刈りや小石を掃いたりなど、皆で大切に使っているところも好きです。手入れをしてくださる地域の人たちに感謝しています。

出演者募集

広報かいたにご出演いただける人を募集中。自薦他薦は問いません。海田町（カイタチョウ）で活躍していたり、新しいことに取り組んでいたり、まちのことが大すきな人をお待ちしています。興味がある人は問い合わせてください。