禁煙にチャレンジしてみませんか?
たばこが及ぼす様々な影響
喫煙は自分の身体だけでなく、ご家族や周りの方の健康にも影響を及ぼします。(これを受動喫煙といいます。)
受動喫煙がもたらす影響は深刻なもので、重度喫煙者の妻(非喫煙者)の肺がん死亡リスクについての論文では、
本人が吸わなくてもヘビースモーカー※の家族がいる人では、肺がん死亡のリスクが約2倍になると報告されています。参考:受動喫煙 – 他人の喫煙の影響 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
※一般的に1日20本以上の喫煙者を「ヘビースモーカー」と呼ぶことが多いです。
また、喫煙することで喫煙しない人が通常かからないがん、心臓病、脳卒中などになる可能性があります。
糖尿病や高血圧、脂質異常などの生活習慣病を合併すると、動脈硬化が進行し心臓病や脳卒中になる危険性が高まります。
どれくらい高まるかというと、
高血圧+たばこ=4倍(糖尿病、高血圧、メタボのリスクに該当しない人と比べた場合)
糖尿病+たばこ=1.5~3倍(喫煙しない人と比べた場合) ※厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム〔平成30年度版〕」より
以上のように、喫煙は動脈硬化性疾患の早期発症や重症化につながります。
また、たばこは経済的にも負担がかかります。
1箱600円のたばこを1年間吸ったとすると、600円×365日=219,000円になります。
禁煙外来とは
たばこをやめたい人向けの専門外来のことです。禁煙に取り組む一定条件を揃えた医療機関が認可されます。
カウンセリングや生活指導といった精神面での禁煙サポートや、ニコチンガム・ニコチンパッチを使用したニコチン置換療法
などによる禁煙治療が行われます。
町内外に禁煙外来を実施している医療機関があります。ぜひチャレンジしてみませんか?
・禁煙治療に保険が使える医療機関(日本禁煙学会)
保険診療で禁煙治療を受けることができる方
以下の要件をすべて満たした方は、12週間に5回の禁煙治療に健康保険が適用されます。
1 ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上、ニコチン依存症と診断された方
参考:禁煙支援マニュアル テキスト教材(厚生労働省)
2 35歳以上の場合、ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上の方
※2016年より、35歳未満の方は喫煙本数や喫煙年数によらず保険適用
3 直ちに禁煙することを希望されている方
4 「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、治療を受けることを文書により同意された方
※過去1年以内に健康保険を使った禁煙外来を受診していないことが条件
保険診療の流れ
標準禁煙治療は、12週間に5回のプログラムです。
治療内容について
健康保険を使った標準禁煙治療では、以下のような内容の治療を受けることができます。
1 ニコチン依存度の判定
問診などによってどれだけニコチンに依存しているか判定します。
2 呼気一酸化炭素濃度測定
吐く息がたばこによってどのくらい汚れているか検査します。
3 ニコチン依存度に合わせた処方
状況によって貼り薬や飲み薬を処方します。
4 禁煙に対するアドバイス
上手に禁煙できるコツをお伝えしたり、禁煙に対するモチベーションを高めます。専任の看護師がカウンセリングを行う場合もあります。
禁煙治療にかかる費用
保険適用で3割負担の方だと、5回の診療でかかる費用は約13,000~20,000円程度です。
(医療機関によって金額は異なりますので、事前にご確認ください)
さらに詳しく知りたい方へ
・禁煙支援 (e-ヘルスネット 厚生労働省)