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新春対談

西田(ニシダ)海田町長と上市自治会の向井(ムカイ)会長が新春対談を行ない、今後の海田町(カイタチョウ)の防災について語り合いました。

海田町長 西田 祐三(ニシダ ユウソウ)

上市自治会長 向井 良明(ムカイ ヨシアキ)

防災情報について

向井(ムカイ)会長 平成30年7月豪雨災害当事、避難勧告が出たときには、雨が強く、防災行政無線の放送がよく聞こえませんでした。

町長 大雨の時は、防災行政無線では聞こえにくい場合もありますね。そういう時は、防災行政ラジオというものもあります。そのほかにもテレビのテロップや携帯のメールでも情報を流しています。それらも、もう少し使ってもらえるようにしないといけません。

向井(ムカイ)会長 お年寄りは携帯を持っていない人も多いし、テレビで見ることができるのは良いと思います。

町長 Lアラートは、テレビ画面の一部に避難情報が表示されます。

向井(ムカイ)会長 しかし、テレビに表示される文字には心が入っていないので、それを見て、「よし、逃げるぞ」と判断するのは難しいところがあると思います。

町長 そうですね。今回の災害時の防災行政無線では、職員の話しかたに、ものすごく危機感があって、それを聞いて逃げたという人もおられました。

向井(ムカイ)会長 やはり耳で聞くというのが良いですね。心に響きます。

町長 今後は、ラジオや防災行政無線のアナウンスのやりかたなども工夫していく必要があると考えています。

向井(ムカイ)会長 今後は心の入った町内放送をしていただくことと、必要な家庭には防災行政ラジオで情報を聞いてもらえるようにしておくことが重要ですね。

町長 そうですね。ご家庭の状況に合わせて、情報を得る手段を考えていただくことが大切です。防災行政ラジオもその1つですね。

向井(ムカイ)会長 ラジオは、家の中で聞くことができるので正確に伝わります。特にお年寄りで一人住まい(ヒトリズマイ)の方(カタ)は、災害当事、家から出ていない人が多かったです。災害の情報が入らず、どうなっているのか、どうすればいいのかがわからず、不安がられているかたがたくさんおられました。そういう人たちにとってはラジオ放送が頼りになると思います。

町長 それぞれが個人で情報を入手して、自分の身は自分で守るというような行動を取ることが重要ですね。

避難場所について

町長 災害に備えるため、海田町(カイタチョウ)では、多くの協定を結んでいます。協定といえば、物資や食料品をイメージすると思いますが、海田町(カイタチョウ)は、避難場所についても協定を結んでいます。これは今までにない協定の取り組みかたです。自治会とも連携して避難所(ヒナンジョ)(ヒナンジョ)(ヒナンジョ)として使える場所を増やしていけたらと思っています。

向井(ムカイ)会長 一時避難の場所ですね。海田町(カイタチョウ)の人口を考えると、10%の人が避難したとしても、3千人になります。避難所(ヒナンジョ)に指定されている公民館や福祉センターだけでは、とても入りきりません。

町長 今回は土砂崩れの対象だけでも約1万6000人でした。洪水も含めると全域です。これからは避難場所を増やすことが大事になってきます。

向井(ムカイ)会長 今回の災害で避難所(ヒナンジョ)として使うことができなかった施設についても今後一時避難所(ヒナンジョ)として使えるかどうか検討していただきたいです。

町長 そのような拡大も、これから考えていかないといけません。安心安全なまちづくりのために、避難の在りかたそのものを再確認していく必要があり

ます。町民の皆さまに、緊急時の避難場所や避難経路の確認をしていただき、自分の身を守るための行動について考えていただけるように取り組んでまいります。

避難率について

町長 避難している人の年代としては、10歳までの子どもが一番多くなっていて、その次が40代、その次が70代となっています。このように、子どもが逃げようとすると、その親も一緒に避難する、そして、そのおじいちゃん・おばあちゃんも一緒に避難するというようなことが、今回の数値から推察されます。

向井(ムカイ)会長 確かに家族連れで避難されている人が多いようですね。

町長 そうなんです。海田町(カイタチョウ)は、児童・生徒の数が多いので、今後は子どもを対象とした防災教室を実施していくことも考えないといけませんね。このような防災教育を行なうことによって、子どもたちが避難を促せば、親や祖父母も逃げ、連鎖的に避難率を高めることができると考えられます。また、学んだことは、子どもたちが成長したときにも活かされるのではないかと考えています。

向井(ムカイ)会長 なるほどですね。これから避難率を高めていくために、有効だと思います。

これからの防災について

向井(ムカイ)会長 最近は、自治会に入られないお宅が多いという地区がありますよね。そういった自治会では普段の交流も少なくこえかけも難しい状況が考えられますね。

町長 自治会への加入については、生活の安心安全というキーワードで働きかけていくことが重要であると思います。

向井(ムカイ)会長 災害時など、いざという時には声をかけ合うことが重要だということは分かっていますが、難しいケースもあると思います。

町長 防災・減災(ゲンサイ)という観点で対策を進めていくことが重要になってきます。私の考えている取り組みは大きく分けて3つあります。1つは、先ほどお話ししたように対象を絞った防災講習会を追加するなどして、避難率を上げていくこと。2つ目は、将来に向けて、このような災害を繰り返さないために、再度災害の防止に力を入れていくこと。3つ目は自治会の方々に災害に対する意識を高めていただくことです。

向井(ムカイ)会長 そのような取り組みは、良いと思います。自治会と町(チョウ)とが連携をして被害を減らし、乗り越えていくための取り組みがこれからの海田町(カイタチョウ)には必要になってきますね。

町長 お互いが信頼できる関係を作っていくことが大切ですね。

向井(ムカイ)会長 自治会でもそのような関係作りを大事にしています。お年寄りや若い人など幅広い年代の人がいるので、交流を増やし、信頼関係を築いて、何事も一致団結して取り組むことが重要ですね。

町長 これまでの話しをまとめて言い

ますと、避難所(ヒナンジョ)に避難してもらうことも、もちろん大切ですが、町民のかた一人一人が、自分の身は自分で守るという意識を持っていただき、ご近所同士で助け合える関係を築いていくことが重要です。今後は、安心安全なまちづくりをめざして全力で取り組んでまいります。ご支援やご協力をお願いします。今日はお忙しいなかありがとうございました。

向井(ムカイ)会長 こちらこそありがとうございました。