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新春対談 第5次海田町(カイタチョウ)総合計画のスタート ひと・まち・未来をつなぐ 暮らしやすさが実感できるまちづくり

海田町(カイタチョウ)では今年度、第5次海田町(カイタチョウ)総合計画を策定しています。今回の計画を策定するにあたって、各方面の有識者や地域の皆さんにご協力いただいています。

今年の新春対談では、海田町(カイタチョウ)第5次総合計画策定外部委員会委員長の広島国際学院大学 現代社会学研究科長教授 池本 良教(イケモト ヨシノリ)さんと西田(ニシダ)町長が「海田町(カイタチョウ)の未来」について話し合いました。

町長 今回策定した第5次海田町(カイタチョウ)総合計画は、今までにない考え方、「バックキャスト(※未来のある時点に目標を設定しておき、そこから振り返って現在すべきことを考える方法。)・バックチェック」(※過去にさかのぼって、取り組みを振り返り調べること。)という考え方のもとで将来を見据えるよう意識して策定しています。

また、池本(イケモト)委員長をはじめ、各委員の皆さんからのご意見を踏まえて、SDGs(エスディージーズ)(※「Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標」の略。2015年の国連総会で全加盟国が達成すべき目標として全会一致で採決された。)の169のターゲットに区分けしながら、住民の皆さんに一番近いところの行政として、どのように課題を解決できるかということを念頭に進めています。

この第5次海田町(カイタチョウ)総合計画にSDGs(エスディージーズ)を取り入れたことで、まちづくりに重要なエッセンスをいれていただいたと感じています。

池本(イケモト)委員長 政策的にはネウボラを始めとして、子育て環境のような社会福祉的な環境が評価されるんですが、海田町(カイタチョウ)には「豊かな自然環境」もあります。

私の研究分野で言いますと、かつては山(ヤマ)や田畑が適切に利用されていたからこそ、災害が起こりにくかったといわれるんですよ。ところが時代が変わって、山が荒れ、田畑が荒れてきた。そういうところでは防災上(ボウサイジョウ)のダムが必要となることもありますが、自然の中に防災などの「多面的機能」もあったんですね。

もうひとつ「自然環境」は、子育ての環境としても大切です。町内に循環バスもあるので、ちょっと足を延ばせば、山があり、そこから見下ろせば、広島の街が見えるというすばらしい町(チョウ)だと思います。

身近なところに自然が残されていて、市街地からちょっと足を延ばせばそれが享受できるわけですからね。

町長 そうなんです。

私は海田で生まれ、海田で育ちました。海田町(カイタチョウ)には里山があり、川があり、海もあり、子どもの頃は、自然を遊びの中で満喫してきました。少し減っていますが、まだまだ海田には自然が残っています。おっしゃったように、この町(チョウ)の自然を活かせるよう(イカセルヨウ)取り組まなければならないと思っています。

池本(イケモト)委員長 何年か前にあるテレビ番組で共演した、30代から40代の海田町(カイタチョウ)出身のかたと海田町(カイタチョウ)について話したことがあります。彼らは海田町(カイタチョウ)のことを本当によく知っていました。

今の親世代(オヤセダイ)が子どもの頃経験したことが、今の子ども世代には受け継げないというのは残念です。

海田町(カイタチョウ)には30代から40代のかたが子どもの頃経験したことが残っていて、しかも海田町(カイタチョウ)はコンパクトな町(チョウ)なので、とても有利な環境であると思います。

海田には受け継がれた文化や風習がたくさんあるはずです。これらを掘り起こし、もっとPRすることも大事です。それが新しいまちの魅力になると思います。

町長 おっしゃるとおりで、今の町(チョウ)があるのも、先人の取り組みのおかげだと思っています。

海田町(カイタチョウ)の文化や伝統という財産を皆さんで共有できるよう取り組みたいと思います。

池本(イケモト)委員長 今回、いろいろな立場のかたにご意見いただいてできあがった第5次海田町(カイタチョウ)総合計画について、我々外部委員会としても責任を負う、計画の進捗をチェックする責任があると思っています。また、チェックする中でも地域とのコラボレーションはしっかりあった方がいいと思います。

例えば、進捗を図るのに、マッピング(※ある項目を関連づけて、地図上(チズジョウ)に取りまとめること。)の手法も有効です。まちのどこに、どんな事業があるのか、地域の皆さんと一緒に「見える化」してはどうでしょうか。デジタル端末を使いながら歩いて確認すれば、地域の皆さんもより、町(チョウ)の魅力を実感できると思います。

町長 そうですね。

第5次海田町(カイタチョウ)総合計画の実施には、地域との連携がなにより大事だと思っています。

施策の実施や進捗を図るのに、DX(※デジタルトランスフォーメーションの略で、データやデジタル技術を活用して、組織や施策などを変革させること。)も積極的に活用していきたいと考えています。便利さを地域の皆さんに実感してもらいたいです。

今回の計画も本町(ホンチョウ)を取り巻く状況の変化に対応して、見直しをかけながら、計画を実施していきたいと思います。今回はそのスタートラインを作っていただき、大変ありがたく感じています。

池本(イケモト)委員長 政府が「第5期科学技術基本計画」として提示したSociety5.0(※サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)のこと。第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱された。)という新しい時代にちなみ、KAITA 5.0というキャッチフレーズはどうでしょう。今後5.1、5.2 とこの計画を飛躍させていき、暮らしやすさが実感できるまちの実現に向けて、町(チョウ)全体で取り組んでいってはどうでしょうか。

私も総合計画の策定に関わった者の一人として、海田町(カイタチョウ)の発展をしっかりと見守っていきたいと考えています。

町長 「KAITA 5.0」というキャッチフレーズはかっこいいですね。夢が広がり海田町(カイタチョウ)がどんどん進化していくように感じます。

引き続き、外部委員の方々のご意見をいただきながら、住民の皆さんが暮らしやすさを実感していただけるまちづくりを進めてまいりますので、引き続き、よろしくお願いします。