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今をときめくまちのあの人に会いに行く ボリューム12

海田町(カイタチョウ)にゆかりのある人を毎月ピックアップし、現在の活動や仕事から、海田町(カイタチョウ)への思いまで深掘りしていきます。

4月号では、海田町(カイタチョウ)社会教育委員(副議長)、海田町(カイタチョウ)学校運営協議会委員、海田町(カイタチョウ)民生委員・児童委員など、数々の活動で海田町(カイタチョウ)と関わっておられ、広島県教育賞を受賞された長谷川勉さんにお話を聞かせていただきました。

長谷川勉さん

海田町(カイタチョウ)社会教育委員

プロフィール

はせがわ・つとむ

海田町(カイタチョウ)社会教育委員(副議長)、海田町(カイタチョウ)学校運営協議会委員、海田町(カイタチョウ)民生委員・児童委員。数々の活動が社会教育行政に大きく貢献していることから令和元年度に広島県社会教育委員連絡協議会表彰、令和3年度広島県教育賞受賞。令和3年度より海田町(カイタチョウ)文化スポーツ協会文化部長就任。

子育てを通じて感じた地域で支え合う大切さ

海田町(カイタチョウ)に住み始めたのは結婚以降です。妻も私も広島市在住で、広島市内の同じ会社に勤めていて結婚と同時に海田町(カイタチョウ)にある社宅でくらすようになりました。

ありがたいことに二人の子どもに恵まれましたが、当時は産休・育休制度があまり整っていなくて。妻は産後2ヶ月のからだで仕事に復帰しました。保育園にまだ入れない月齢の頃は、近所の人たちの手を借りながら仕事と育児を両立させていたものです。私たちがくらす海田西(カイタニシ)エリアは自衛隊員など転勤を伴う公務員の方が多く、皆が地域で助け合う精神を持っていたように感じます。子どもたちを快く預かってくれ、どれほど助けられたかわかりません。保育園に入園してからは、私たちと同じように「仕事と育児の両立」や「地域との関わり」に悩みを持つ保護者が一定数いるのを感じました。そこで、誰かの役に立てればと保護者会にはいり、会長としてさまざまな活動に携わったのが、地域とつながりを持つようになったきっかけです。この時できた皆さんとのネットワークは、今でも私の支えになっています。

保護者会から誕生した「海田鼓童子」

その後、子どもたちがお世話になった海田西(カイタニシ)小学校や海田西(カイタニシ)中学校でも、同様にPTA会長を務めました。学校の雰囲気も良く、地域の人と一緒にとんど祭りやサマーコンサートを楽しんだりと、まちぐるみで子どもを育てられる環境でした。しかし、一時期、先生の異動や中心になって活動していた保護者の卒業などが重なり、ちょっと学校に活気がなくなってしまって。これじゃあいけない、まずは保護者から元気な姿勢を発信していこうと、中学校の近所に住んでいた広島太鼓保存会の方に、太鼓を習いに行くことにしたんです。目標は、それから2カ月後の文化祭(ブンカサイ)で太鼓演奏を発表することでした。皆、素人ながら一生懸命に練習して、文化祭(ブンカサイ)の発表は大成功。演奏を見た保護者から「子どもにも習わせたい」という声が出たほ力\太鼓の魅力を知った何人かはそのまま稽古を続け、私たちは教師免状を取得しました。せっかく盛り上がってきたこの流れを形にしようと設立したのが、平成18年に発足した子ども和太鼓クラブ「鼓童子」(平成19年に「海田鼓童子」に名称変更)です。当初(トウショ)は30人の小学生のメンバーでスタートし、今年設立16周年を迎えます。この会の良いところは異年齢の子どもたちが太鼓を通して一緒に活動ができること。うえの子が下の子の面倒を見て、そういった関係の中でルールや礼儀を学んでいきます。もちろん、日々の練習や成果発表の場を通じ、努力の大切さや達成感もおおいに得られます。

元気を届ける音楽ボランティアの会

太鼓の活動がこれだけ広がりを見せたのは、二人三脚で歩んできた妻のおかげでもあります。はじめに太鼓にのめり込んで保存会の方に熱心に習いに行き始めたのは妻のほうですから(笑)。また、妻は会社員時代にキャリアカウンセラーの資格を取得しており、この学びが青少年育成や生涯学習の支援に役立っているのではないかと思っています。

夫婦で活動していることはほかにもあり、そのうちのひとつが17の音楽団体からなる「音楽ボランティアサクラガーデン」です。こちらはもともと、まちのフルートの先生が立ち上げた会なのですが、残念ながら先生が他界されたため、その跡を継いだかたちです。参加している団体はマリンバ、弦楽四重奏、ギター、コーラスなどさまざまで、ふるさと館やひまわりプラザなどで年7回程度のコンサートを開催し、どの会場でも50から60名ほどの地域の方々が聴きに来てくださいます。とくに近年は新型コロナウイルスのまん延で開催が難しかったのですが、落ち着いている時期に何度か開くことができ、「音楽に元気をもらったよ」というありがたい感想もいただきました。コンサートでは町内で活動する所属団体の方はもちろん、町外の演奏家の方に声をかけさせてもらうこともあるので、この会が地域と地域をつなぐ架け橋のような役割になればいいなとも思っています。

地域活動で得た充実の日々若い世代が住みたいまちに

「海田鼓童子」はけんみん文化祭(ブンカサイ)での最優秀賞受賞や国民文化祭(ブンカサイ)への出場などを経て子どもたちは年々成長してきました。高校生メンバーの「WADAIKO凛華」の活動により成長の場はさらに広がっています。そして、クラブ全体の活動が評価され、広島県青少年育成模範団体表彰を受けることもできました。ようやく私たちの活動が実を結んだといえます。これからはこのクラブをいかに継続していくかが課題です。また「音楽ボランティア サクラガーデン」では、私たち夫婦もコーラスグループやフォークの会にはいり、各地でライブを行ったりと音楽を心から楽しんでいます。

地域活動に多数関わることで私たちは充実したセカンドライフを送っていますが、まちがもっと盛り上がっていくためには若い世代が住みたくなるまち・住みやすいまちにしていくことが大切だと思います。子どもや高齢者に優しいまちにするのもだいじですが、支え活気づけてくれるのは若い世代。せっかく育った若い世代が、いずれまちを出て行くのは本当にもったいない。このまちに愛着を持ち、ずっと住み続けたいと思ってもらえるような、そんな活動をこれから生み出していきたいですね。

MY Favorite 海田のお気に入り

演奏発表した海田総合公園

海田和太鼓フェスティバルで演奏を行った海田総合公園(現在は安芸区民文化センターで開催)は円形ステージが特徴的。人前で演奏することで子どもたちがぐんと成長した思い出の場所です。鼓桜という桜の木を団からだで植樹(ショクジュ)させてもらったのもいい記念になりました。

今をときめくまちのあの人に会いに行く 募集

企画課(役場3階)

電話番号823-9212

メールアドレスkikaku@town.kaita.lg.jp

広報かいたにご出演いただける人を募集中。自薦他薦は問いません。海田町(カイタチョウ)で活躍していたり、新しいことに取り組んでいたり、まちのことが大すきな人をお待ちしています。興味がある人は上記の連絡先より問い合わせてください。