川上一望さん
海田町(カイタチョウ)公衆衛生推進協議会会長
プロフィール
かわかみ・かずもち
海田町(カイタチョウ)公衆衛生推進協議会会長。山畝自治会長や広島県地球温暖化防止活動推進員、海田町(カイタチョウ)地球温暖化対策地域協議会副会長なども歴任。日本公衆衛生協会功労者ほか表彰歴多数。ヒマワリ栽培のボランティア団体「かいたのヒマワリ屋さん」代表も兼任。
退職と同時に委員に就任まちを支える活動スタート
「環境」と「健康」をコミュニティで守るために発足した「公衆衛生推進協議会」は、43自治会の78名の委員で成り立っており、相互の密接な連携のもと、町民の公衆衛生に関する意識向上と、実践活動の促進を図るために活動しています。「公衆衛生」とは、そこに住む人たち皆の共通した努力目標であり、連帯感にもとづく地域ぐるみの活動があってこそ実現できるものだと考えています。
かつてサラリーマンとして働いていた私は、平成19年に会社を退職しました。それと同時に地域の人に声をかけてもらい、同年4月に山畝自治会公衆衛生推進委員に就任。自治会の役を務める人が少なくなっていく中で、「自分にもできることがあるなら」と引き受け、その後は総務部副部長を、さらに理事及び副会長を務め、平成25年から会長職となって海田町(カイタチョウ)の公衆衛生推進協議会を牽引しています。
この活動は目立つものではありませんが、まちの皆さんの安全なくらしや快適な生活を支えるだいじな役割を支えるだいじな役割を果たしていると考えています。
専門部局で連携を図り事業を推進
海田町(カイタチョウ)公衆衛生推進協議会は、大きく4つの専門部局に分かれて活動しています。
一つ目が、組織の運営を担う「総務部会」。広報「公衛協だより」の発行や環境と健康のポスター標語コンクールの実施などにたずさわっています。
二つ目は、保健衛生にまつわる取り組みを行う「保健部会」。食生活改善料理教室の実施や、初めてのヨーガ教室、ふれあい健康ウォーキングの開催などを手掛けています。
さらに空き缶等散乱ゴミ追放キャンペーンや水辺教室、小学生向けに行う壊境出前講座の実施、衛生害虫駆除運動を担当する「瑣境部会」、献血事業を推進する「献血部会」があり、所属する委員が力を合わせそれぞれの取り組みを進めています。
ポスター標語コンクールでは、小学校高学年の部の選定に関わらせてもらい、皆さんの素晴らしい作品に感激しました。また、水辺教室や出前講座を通じて、若い世代の人たちと環境について一緒に考えていけるのは、大変意義のあることだと感じています。
さまざまな活動の中で、少しでも皆さんが健康や環境に意識を向けてくれればと、小さな工夫を重ねています。例えば公衛協だよりの制作は、以前よりも写真を多く使うようにして、目を通しやすいような紙面にリニューアルしました。広く告知しているヨーガ教室は非常に好評で、いただ<喜びの声が、活動を続ける力になっています。
気持ちのよいまちづくりを皆の力で
昭和の発足時から、平成、令和と時代は移りかわってきましたが、「皆で、皆の生命や生活を守ること」という公衆衛生の理念は変わらず受け継がれています。町民一人一人にとって必要不可欠なこの活動を、継続・達成していくために、皆さんの協力が必要です。まずは家庭ごみの分別や出しかたのルールなど、今一度それぞれに徹底してもらいたいと思います。資源物の仕分けがきちんと行われているかや、不法投棄のチェック、自治会での当番班やステーションの掃除当番の作成などに各委員が関わっていますので、何かお困りのことがあれば気軽に相談してください。可燃ごみステーションは町内に約700カ所、資源物回収ステーションは約180カ所あります。正しい出しかたを守り気持ちのよいまちづくりを一緒に実践してほしいです。
これからチャレンジしたいことは、「公衆衛生推進協議会における防災・減災活動」「カーボンニュートラル」「海洋プラスチック問題」「食品ロス問題」です。これら4つは、今おこなっている活動の延長線上にあるもの。現在取り組んでいることを一つ一つ着実に達成していけば、これらの課題解決もおのずと実現できると思っています。
古き良きものを受け継いで美しい海田町(カイタチョウ)を残したい
結婚を機に海田町(カイタチョウ)でくらすようになり、50年以上の時が経ちました。振り返ればいろんなことがあったなと、懐かしく思い出します。結婚当初住んでいた畝一丁目の地域の方に誘っていただき、「畝ソフトクラブ同好会」(※1981年に「畝倶楽部」へと名称変更)にはいり、畝自治会活動などに積極的に参加するようになりました。最も心に残っているのは、秋祭りにお目見えする「頂載(ちょうさい)」です。約1トンもの頂載に4人の子どもが乗り、20人以上の担ぎ手が力を合わせて西国街道を練り歩くのは大変な手間でしたが、賑やかな太鼓の祭囃子が相まって何とも風情のある光景でした。現在は実施されていない行事ですが、今も春日神社境内の倉庫で保存会の皆さんが頂載を管理してくれていますので、いつか復活したらいいなと願っています。「伝統ある古き良きものを大切に受け継いでいきたい」という思いは、文化もまちも同じです。西国街道の歴史情緒漂う海田町(カイタチョウ)(カイタが、いつまでも美しくあり続けるために、私たちはこれからも公衆衛生推進協議会の活動に一層の力を入れていく所存です。まちの皆さんにも、ぜひ活動へのご協力をお願いできればと思います。
MY Favorite 海田のお気に入り
ヒマワリ咲き誇る海田総合公園
「かいたのヒマワリ屋さん」の活動でヒマワリの普及もおこなっています。海田総合公園の花壇は、町内で最も多くのヒマワリが見られる場所。大型遊具や自然豊かな広場を備えており、親子連れも楽しく遊べます。ヒマワリ彩る町民憩いの場であり、自慢の公園です。