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今をときめくまちのあの人に会いに行く ボリューム26

海田町(カイタチョウ)にゆかりのある人を毎月ピックアップし、現在の活動や仕事内容から、海田町(カイタチョウ)への思いまで深掘りしていきます。

6月号では、安芸消防署で署長を務める中道 博和さんに防災についてお話を聞かせていただきました。

中道博和さん

安芸消防署 署長

被災地で経験した救命救助まずは自分の身の安全を

からだを動かすのが好きだったことと、「人の役に立ちたい」という思いから、高校を卒業して消防の道へ。若い頃は救助隊での活動が多く、これまで数々の現場を経験してきました。今でも忘れられないのが、平成7年に発生した阪神・淡路大震災。地震発生当日に現地に派遣されたこともあり、街のいたるところで火が残っているような状況でした。消火活動や救助活動を行う中で、災害の恐ろしさを身をもって感じたものです。また、東日本大震災では第8次派遣のメンバーとして被災地へ向かいました。ここでもまた、任務にあたりながら、災害によって尊い命が奪われることの悔しさを痛感しました。ご存知のとおり、消防の役目は火災・救急、事故現場などに出動し、消火、救急・救助活動を担うことです。ここ安芸消防署には153名の署員が所属し、現場職員は2交替制の24時間対応で勤務しています。海田町(カイタチョウ)に位置する本署のほか、瀬野川出張所、矢野出張所、熊野出張所、坂出張所があります。私自身は安芸消防署に令和4年に着任し、現在2年目です。署員には、「まずは自分の命を守ること、身の安全を必ず確保して任務にあたること」を徹底して伝えています。

地域防災の要となる消防団の活動

先に述べた「まずは自分自身の命を守ること」という考えは、広島市消防局全体で遵守されているものです。残念ながら、平成26年8月豪雨災害の際には、救助活動にあたっていた安佐北署の消防職員が殉職するという痛ましい出来事がありました。住民の安全を守る私たちが命を落とすことがあってはならないと、それからは管理体制や活動要領を見直すなど、組織一丸となって安全管理の徹底を掲げてきました。その後、平成30年7月豪雨災害が発生。その被害は甚大なものでしたが、消防においてはこれまでの反省をふまえ、よりスムーズな救助活動ができたと考えています。しかしながら、大規模災害では、警察や消防、自衛隊といった機関だけでは手が回らないのも事実です。海田町(カイタチョウ)では、「自らのまちは自らの手で守る」という合言葉のもと、約90名の消防団員が活躍しています。消防団員は基本的にボランティアですので、皆さんは普段、別の仕事をしながら消防団員として活動されています。私たちとはさまざまな訓練を合同ですることもあり、もしもの時は連携を取りながら、救助活動などをおこなっています。地域におけるコミュニケーションの希薄化が叫ばれて久しいですが、平時から顔の見える関係を作っておくことはとても重要です。少しでも興昧のある人は、消防団の活動に積極的に参加いただき、地域防災の要として活動いただければと思います。近年では女性消防団員も多く、救急救命講習や防災講習といった場で活躍しています。

防災意識を高め、一人一人ができることを

これからまた雨の季節が近づいてきますが、住民一人一人の心掛けで守れる命があります。山も海も川もある海田町(カイタチョウ)は、広島特有の平地が少なくもろい土壌であるという特性も含んでおり、多くの危険をはらんでいます。まずはハザードマップを活用し、自分の住む地域にどんな危険がひそんでいるのか確認してみてください。もしもの際の避難経路や携行品の準備などに、必ず役立つはずです。そして災害は、豪雨だけでなく、いつ起きるかわからない地震もあります。災害の規模や内容で避難所の選択が異なってくるので、自治会の活動、自主防災会の活動や地域の防災訓練などに普段から参加しておくことも大切です。可能であれば、防災情報メールを登録しておくのも有効だと思います。令和3年には災害対策基本法が改正され、避難勧告・避難指示が一本化されるなど、避難情報が改定されました。それぞれのレベルに応じた避難行動を確認しておくとともに、リアルタイムの情報をいち早くキャッチし、早め早めの行動を心掛けたいですね。広島市消防局では、これまでの経験を現場の救命・救助活動に役立てるとともに、より安全でスピーディーな活動ができるよう、ドローンといった新機材も導入しています。すべての人が災害に対して高い意識を持ち、今後も安全なまちづくりを皆ですすめていければと思います。

MY Favorite 海田のお気に入り

職場へと向かうひまわり大橋

通勤時に通るひまわり大橋は駅と職場の中問に位置します。橋を渡りながら行き交う人々を眺めていると、朝は「よし頑張るぞ」という気持ちを、帰りは「今日も無事に終えられた」という安心感をもらえます。心のオンオフが切り替えられる、お気に入りの橋です。

出演者募集

企画課(役場3階)

電話番号823-9212

メールアドレスkikaku@town.kaita.lg.jp

広報かいたにご出演いただける人を募集中。自薦他薦は問いません。海田町(カイタチョウ)で活躍していたり、新しいことに取り組んでいたり、まちのことが大すきな人をお待ちしています。興味がある人は上記の連絡先より問い合わせてください。