茂田颯平さん
広島国際学院高等学校サッカー部キャプテン
クラブチームから強豪校へ キャプテンの責務を全う
僕がサッカーを始めたのは年長の頃。2歳うえの姉が地域のチームでプレーしており、練習風景を見て「楽しそうだな」と感じたのがきっかけです。当初お世話になっていたのは「東広島NETZ8』というチームで、小学1年生から中学3年生までは『KELT FC』というクラブチームでプレーしていました。こちらのチームは、東広島NETZ8でコーチを務めていた島 卓視さんが立ち上げたチームで、「プロ選手として活躍していた島さんに教えていただけるなら」と、ワクワクした気持ちで入団しました。色々とためになる指導も多くおこなっていただき、ずいぶん成長できたと感じています。今でも忘れられない島さんの教えが、「キャプテンとしてどう行動するか」という心得。「誰よりも率先して動いてチームに貢献し、皆の士気を高めていく」という言葉は、小中学生でキャプテンを務めた頃も、そして今でも僕の行動指針になっています。中学を卒業後は、サッカーの強豪校である広島国際学院高等学校に入学。事前に体験入部をさせていただきましたが、プレー環境はもとより、先輩方が皆キビキビと行動していて「ここでなら人としても成長できるのでは」と感じたことが決め手になりました。
切磋琢磨して勝ち取った悲願の優勝
高校生を対象にしたサッカーの大会はいくつもありますが、代表的なもののひとつが広島県高等学校総合体育大会(県総体)です。2021年はベスト8、2022年はベスト4と、いずれも好成績を残してきましたが、今年こそ優勝できればと誰もが願っていました。昨年冬に先輩が引退する際、キャプテンに指名され、何としてでもこの目標を達成したいとあらためて決意。まずは普段の練習でパススピードを上げたり、トラップの一つ一つを見直したりと、精度と強度のアップに心を配りました。今年の春に関西遠征をおこなったときには、和歌山と大阪のトップチームに大敗して悔しい思いをしましたが、だからこそ自分たちの課題がクリアになった気がします。監督やコーチには「練習時から感情的になるのではなく、互いが良くなるよう声かけし合っていこう」とアドバイスをいただき、皆で高め合えたのも良かったと思っています。県総体は5月27日に初戦が行われ、その後2回戦、準々決勝と順調に勝ち上がっていくことができました。迎えた決勝戦は6月11日に開催。前半はかなり押されてボールを取ることができず、苦しい展開でした。ベンチから指示をもらってようやく軌道修正でき最後は1-1でPKに。勝利のシュートが決まった時は、大歓声が上がり、「やったぞ」という気持ちが心の奥底から湧き上がってくるのを感じました。広島国際学院高校サッカ一部が掲げるスローガン「堅忍不抜(じっと我慢して耐え忍ぶこと)」の精神を感じた瞬間でもあったと思っています。
サッカーを通じて得た仲間との絆
今後はインターハイ突破、そして冬の大会に向け練習の日々が始まりますが、この仲間たちとならどんな困難も乗り越えられるはずです。実は県総体の途中で足を怪我してしまい、試合に出られなくなるという状況になってしまいました。僕がフル出場できるようになったのは準決勝から。それまでは、ほかにも怪我をしてしまったメンバーたちと復帰メニューをこなしながら、力をつけていきました。そして何より、悔しいとき、苦しいときに支え合える仲間の存在に、本当に励まされました。また練習だけでなく、楽しい時間もたくさん共有しています。その一つが練習後に皆でご飯を食べ行くことで、クタクタに疲れた時の最高のご褒美です(笑)。僕は東広島からかよっているので海田にはあまりくわしくないのですが、チームメイトにおいしい店を教えてもらえるのが、ひそかな楽しみです。お気に入りの海田グルメは、ボリューム満点のラーメンと揚げたてのコロッケ。特にコロッケを買う地元の肉屋さんは店員さんが優しくて、なにげない会話に癒やされています。高校生活も残り1年を切ってしまいましたが、これからも思いっきりサッカーに打ち込んで、仲間たちと充実した時間を過ごしたいです。そしてサッカー強豪大学でプレーすることを目標に、目の前の課題に全力で取り組みます!
MY Favorite 海田のお気に入り
瀬野川沿いの桜並木
僕の地元の東広島も桜の名所が多いですが、初めて瀬野川沿いの桜並木を見たときにはその美しさに圧倒されました。まち全体に桜の木が多い印象で、学校の近くに咲く桜もすごくきれいです。高校を卒業しても、春の季節にはまた見に来たいなと思います。