上角 善之さん
広島安芸商工会 会長
商工会の活動を通じて人や地域とつながりを構築
私が代表を務める『ウエカド』は、先代である父の上角春三が昭和28年に広島市南区宇品で大工として創業し、昭和40年に海田町(カイタチョウ)へと移転した総合建設会社です。移転後は長らく工務店として経営を続け、平成2年に会社組織へ。以来、地域に根差し、お客様のライフスタイルに合わせた住空間(ジュウクウカン)を提供し続けています。母親が広島安芸商工会の婦人部に入っていたことから、私も早くから青年部に所属。商工会とは、地域の事業者が業種に関わりなく会員となり、互いの事業や地域の発展のためにさまざまな活動を行う団体です。広島安芸商工会は約800人の会員を有しており、安芸区船越・海田町(カイタチョウ)・坂町の事業者の経営や創業を支援し、地域の活性化に貢献しています。青年部では月に一回開催される定例会のほか、地元のお祭りやイベントの企画、手伝いなど、多岐にわたって活動をおこなっています。青年部のメンバーで定期的に食事に行ったり、打ち上げを兼ねた飲み会を開催したりと、楽しい時間もたくさん共有させていただきました。ときには互いの事業について熱く語ることもあり、ここでできた人や地域とのつながりは、私にとってかけがえのない財産だと今でも強く感じています。
経営のノウハウや商いの原点を学んで
楽しい時間だけでなく、学びを授けてくれたのも商工会です。いずれ自身が会社を継ぐことを見据え、事業計画の立てかたから決算書の読み方など、経営のノウハウを指導員さんから教えてもらいました。当初私は、「良い家を造りたい」という自分目線の目標を持っていましたが、「お客様に喜んでもらえて初めて商売は成り立ちます」というような言葉をかけていただき、ハッと目が覚めた思いになりました。私が33歳の頃に会社を継ぐ運びとなりましたが、この時の言葉が心に深く刻まれており、お客様目線に立った事業内容や経営方針を立てることができました。その後、補助金申請などの相談で商工会には幾度となくお世話になり、数年前に理事に就任。商工会の運営に本格的にたずさわってきました。そして今年5月、第16回通常総代会において推挙(スイキョ)をいただき4代目会長に就くことに。推薦をいただいた当初は「私に務まるだろうか」という気持ちもありましたが、これまでお世話になってきたことが心に浮かび、「少しでも恩返しできるなら」という思いでお引き受けしました。今後、私が重点的に力を入れていきたいことは、「地域経済の活性化」「会員事業者支援の強化」「会員ネットワークの強化」「組織力の強化」です。ここ数年間のコロナ禍(カ)で多くの事業者が経済的停滞を経験し、大変な苦労を味わいました。しかし少しずつ人の流れや景気も回復してきたように感じており、地域の事業者のさらなる連携と経済の持続的な発展が必要だと考えています。
若者が帰ってきたいと思えるまちに
県全体では若者の県外流出が著しい昨今ですが、ここ海田町(カイタチョウ)は、子育て支援などの施策が功を奏し人口が増え続けています。今後はまたゆるやかな減少を迎えることも予想されますが、今いる若い世代が「住み続けたい」と思えるよう、そして出て行った人たちが「帰ってきたい」と感じられるまちづくりが必須です。地域の事業者が魅力ある会社や仕事づくりを行うことも大切ですし、若者が「何か新しいことを始めてみたい」と思える土壌を整えるのが大事なのではないでしょうか。これまでコロナ禍(カ)でストップしていた会員同士の交流を活発化させ、行政とも手を取り合い、新たな取り組みを模索中です。商工会ではLINEやYouTubeといったSNSも積極的に活用し、若い世代に海田のまちや、そこで働くことの魅力を訴求しています。そして、町民を巻き込み、にぎわいと活気あふれる地域にしていきたいです。私自身は商工会会長を務めると同時に、「安芸ライオンズクラブ」にも所属しています。こちらでは青少年の健全育成や心身障がい者・高齢者福祉などの分野で活動をしており、“地域に奉仕する”がモットー。若い世代もボランティア活動に関われるような基盤を整え、“経済”と“人”の双方が持続可能な社会をめざします。
MY Favorite 海田のお気に入り
思い出の多い瀬野川河川敷
瀬野川の河川敷は、商工会青年部のメンバーや、会社の仲間とも花見をいってきた思い出の多い場所。ここで開かれる「かいた七夕さん」にも手伝いとして参加してきました。海田町(カイタチョウ)民の憩いの場であるこの場所がいつまでも変わらないように願っています。
出演者募集
かいたブランド課(役場3階)
電話番号823-9212メールアドレスbrand@town.kaita.lg.jp
広報かいたにご出演いただける人を募集中。自薦他薦は問いません。海田町(カイタチョウ)で活躍していたり、新しいことに取り組んでいたり、まちのことが大すきな人をお待ちしています。興味がある人は問い合わせてください。